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たぶん週1エッセイ◆
映画「アメリア 永遠の翼」

 女性で初めて大西洋横断飛行に成功したアメリア・イアハートの伝記映画「アメリア 永遠の翼」を見てきました。
 封切り3週目土曜日、早くも打ち切り間際であるにもかかわらず東京では2館だけの上映ということもあってか初日の「冬の小鳥」も「ゲゲゲの女房」も押しのけて最大スクリーン(って言っても133席だけど)をあてがった新宿武蔵野館午前10時15分からの上映は、1割程度の入り。土曜日朝ということもあってか観客層は中高年1人客が多数派でした。

 20世紀初め、飛行機に憧れたカンザス生まれのアメリア(ヒラリー・スワンク)は、パイロットとしての経験を積みながら、リンドバーグ以来の大西洋横断飛行を目指すが、プロモーターのジョージ・パットナム(リチャード・ギア)は、アメリアの飛行経験では大西洋横断は無理だといって、男性パイロットに操縦させてアメリアを指揮官として実際には乗客に過ぎないアメリアを初めて大西洋横断飛行をした女性として売り出す。アメリアの人気は高まり、著書は売れ、講演に引っ張りだことなるが、形だけの英雄に満足できないアメリアは、次々と冒険飛行を行い、改めて大西洋横断単独飛行に臨む。アメリアの意志に惹かれたジョージはアメリアに求婚し、束縛と嫌うアメリアは結婚に躊躇しつつも、アメリアの意志を尊重するジョージの姿勢に求婚に応じる。その後も冒険飛行の資金集めのためにパーティーや講演漬けの生活にアメリアは反発し、不倫の関係も結ぶが、ジョージはアメリアのために奔走し続ける。ジョージの姿にほだされたアメリアは不倫相手とも別れ、最後の冒険飛行として世界一周飛行に旅立つが・・・というお話。

 自分の夢は、やりたいことはただ空を飛び続けることなのに、その資金を捻出するために、パーティーや講演を続け名を売らなければならないアメリアの苦悩と、アメリアに惹かれてアメリアの飛行の実現のために献身的に奔走するジョージの姿、アメリアの不倫を知り苦しみながら戻ってきたアメリアを受け入れるジョージの切なくも苦い思い、といったところが見せどころの映画だと思います。
 アメリアの実写のスナップショットとつなげてもさして違和感のないヒラリー・スワンクの顔作りと、リチャード・ギアの切なく枯れた演技が光っていました。

 それにしても、1920年代、30年代の長距離飛行がいかに冒険であったかを再認識させられる映画でした。

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