たぶん週1エッセイ◆
映画「崖っぷちの男」
ここがポイント
 ニックの目的は何かというほぼ一点で観客の興味を惹きつけて進む映画
 ニックらに対する司法の結論は、裁判過程は一切描かれていないが、やはりアメリカならではという感じ

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 高層ホテルの窓の外に立つ男と警察等の駆け引きを描いたサスペンス「崖っぷちの男」を見てきました。
 封切り2週目日曜日、新宿ミラノ3(209席)11時45分の上映は4割くらいの入り。

 4000万ドルのダイヤを横領したとして服役中の元警察官ニック・キャシディ(サム・ワーシントン)は、父親の葬儀への参列を許されたのを利用して脱走し、ニューヨークの高層ホテルの窓枠を乗り越えて外に立ち、ニューヨーク市警の交渉人マーサー(エリザベス・バンクス)を指名して呼び寄せる。要求を聞こうとするマーサーに対し、ニックは自らの無実を主張し続ける。周囲一帯が警察の交通規制と野次馬とマスコミで埋まる中、ホテルの向かいのビルには、ニックの弟(ジェイミー・ベル)とその恋人(ジェネシス・ロドリゲス)が忍び込もうとしていた。果たしてニックの目的は何か、弟らの計画は成功するのか・・・というお話。

 ニックの目的は何かというほぼ一点で観客の興味を惹きつけて進む映画です。したがって、いくら何でもその結末は書くべきではないでしょう。そうすると、書けることがかなり限られてしまうわけですが。
 ニックの弟とその恋人の潜入劇は、「オーシャンズ11」をイメージさせ、ニックの目的の判明とあわせて、やや類似した爽快感をもたらせます。そのあたりが制作側の狙いというところでしょうか。

 ニックらに対する司法の結論は、裁判過程は一切描かれていませんが、やはりアメリカならではという感じです。そこがこの映画のカタルシスにもなっているわけで、日本の裁判所ではこうはいかず、日本の司法を前提に作ると最後はどこか影が差すものになってしまうでしょう。

(2012.7.17記)

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