たぶん週1エッセイ◆
真央ちゃん すごい!
 スポーツ中継は、ライブでないと見たくない方なんですが、録画でも、結果がわかっていても見る気になる数少ないスポーツが女子フィギュアスケートです。
 というわけで、浅田真央優勝が報じられた後、2008年3月21日夜の世界選手権中継を見てしまいました。
 子持ちの身には、お父さん目線で「真央ちゃん頑張れ」してしまいますが、最初のトリプルアクセルで何とまさかのジャンプする前の転倒。世界選手権の場で、SP2位から攻めに行く一番大事な最初のジャンプで、回転不足とかジャンプした上での転倒ならともかく、跳べずに転倒です。動揺しないはずがない。でも、そこから切り替えて立て直すところがすごい!17歳の高校生が、世界を舞台に、この精神力。ごく素直にすごいなぁと感心しました。
 最後まで予定通り滑りきっただけでも褒めてあげたいくらいでしたし、採点を待つ間に見せた涙にも、ついあんなに頑張ったのに悔しいよねと、優勝したことを忘れて同情してしまいました。で、採点が発表されて喜ぶ様子にも、よかったよかったと共感でき、お父さん世代には見せ場たっぷりのうれしい番組でした。ライブだったらもっと興奮したでしょうけどね。
 でも、可哀想だったのは安藤美姫と中野友加里。
 前回優勝者の安藤美姫は、ふくらはぎを痛めて涙の途中棄権。怪我してるのわかってますから、最初のジャンプからドキッとしながら見てましたけど、2つめのジャンプで転倒して演技を諦めました。けなげにリンク中央まで戻って観客に挨拶している姿が可哀想で泣けてきました。
 さらに可哀想だったのは中野友加里。最終組6人でただ1人ノーミス。ジャンプもきれいに決まっていたし、元々定評のあるスピンもきれいにまとめ、素人目にはフリーは一番のできといってもよさそうでした。それがフリー自体で4位。報道では最初のトリプルアクセルが回転不足と判定されたのが唯一のミスとされていますが、それだって解説の荒川静香も指摘しなかった(荒川静香が「トリプルアクセル」と言いアナウンサーが「見事な着氷です」と言ってそのまま次に行きました)くらいで、プロが見ても失敗と評価しないようなレベルのもの。もちろん、私にはエッジの向きがどうとかそういうのわかりませんけど、フリー1位のキム・ヨナとそんなに差がつくようには見えませんでした。7点近い差なんてとても納得できない。プロの判定ですから、それぞれのジャンプの切れというかエッジや姿勢の累積なんでしょうけど、演技に華がないとか(スピン、きれいなんですけどねえ)知名度がとかそういうところでの差を付けられているような気が、どうしてもしてしまいます。
 日本人選手だけでも悲喜こもごものドラマでしたけど、こういう文章書いてタイトルが「真央ちゃん すごい!」になってしまうところが、やはり中野友加里が可哀想なところなんでしょうね(私に大学生の娘がいたらきっとタイトル変わっているとは思いますが)。

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