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たぶん週1エッセイ◆
新年を迎えて 2017年

 零細企業で会社が社長個人から借りた金を会社の預金等から降ろして社長に返していたのを、社長が自分は受け取っていないと言い張り、会計担当の労働者に横領の疑いをかけて、会社側の弁護士立ち合いで労働者を責め立てて、使途不明金920万円を支払う責任を認める確認書を書かされ、会社が労働者に対して横領の損害賠償請求をしてきた事件がありました。受任したときは絶望的に思えたのですが、裁判所の口添えで会社の事務所を探索して出てきた資料の断片や社長個人の預金通帳から疑いを晴らし、全面勝訴することができました。近年、主観的には「耳に従う」の境地になりつつあると思っていたのですが、こういった横暴な経営者のやり口に怒りを覚え、また会社側の弁護士のあり方に疑問を感じることも増えてきました。頑固おやじになってきているようにも思えます。

 まるで労働者のためにもなるかのような甘言を弄して経営者がやりたい放題にする法制度を創ろうとする政治家・官僚が跋扈する世相を憂いつつ、その法制度の中で、誠実に働く人たち、まじめに生きる庶民が報われるような結果を出すべく、日々の仕事に励み続けようと思いを新たにしています。

 今年もよろしく
(2017.1.1記)

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