たぶん週1エッセイ◆
映画「レイン・フォール 雨の牙」

 米軍特殊部隊出身の日系アメリカ人暗殺者ジョン・レインを主人公とするアクション映画「レイン・フォール 雨の牙」を見てきました。

 高級官僚の不審死が続き、国土交通省の官僚川村(中原丈雄)が高級官僚の汚職などの秘密データを記者に渡すために持ち出したところ地下鉄の中で心臓発作を起こして死亡、川村を追っていたジョン・レイン(椎名桔平)がデータの入ったメモリーを持ち去ったと見たCIAアジア支局長ウィリアム・ホルツァー(ゲイリー・オールドマン)は東京中の監視カメラを利用してレインの徹底追跡とデータの奪還を指示し、やはりデータを追う暴力団山本組、高級官僚の連続不審死を追う警視庁捜査1課が入り乱れてレインを追跡し、レインは川村がどこかに隠したデータを探し続け、川村の娘がレインを追っている過程で山本組に襲われ結局CIAに射殺されたことから残された川村のもう1人の娘みどり(長谷川京子)を連れて逃避行を続けるというストーリー。

 ゲイリー・オールドマンのCIAアジア支局長のレインを追う執念というかキレ方がすごい。レインが陽動作戦でソウル行きの便のチケットを買ったら、航空機を離陸させずにしらみつぶしに乗客と荷物をチェックさせますし、川村邸に向かったレインの捕獲作戦に至っては、目撃者を作るなと指示し、川村の娘はそのために射殺されます。
 警視庁の捜査1課のたっつぁん(柄本明)は、地道に監視カメラ映像を洗って渋い捜査を見せ、なかなかいい味を出すのですが、途中で消えてしまいます。結局警視庁はどういう結論を出したのか見えないのが、尻切れトンボでちょっと残念。
 ジョン・レインの依頼者(見かけの依頼者)、山本組、CIAの絡み合いは、一応最後に整理していますが、それでも山本組も結局どうなったのかという感じです。

 ジョン・レインの格闘シーンを中心として、アクションものとしては、スッキリまとまっています。アクションシーン以外はあまり見せ場がない感じですけど。
 日本人中心で舞台が東京ということがあってか、アクション映画にしてはちょっと暗めというか湿っぽいところが感じられます。ジョン・レインと川村みどりのロマンスは、スッキリしていますが、これも明るいイメージのところは朝方の光を受けたハセキョーの起き抜けシーンだけという感じ。アクション+ロマンスの娯楽映画に徹するならもう少しカラッとさせてもよかったような気がします。

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