庶民の弁護士 伊東良徳のサイト

たぶん週1エッセイ◆
映画「スター・トレック イントゥ・ダークネス」
 2009年の映画「スター・トレック」の続編「スター・トレック イントゥ・ダークネス」を見てきました。
 封切り2週目日曜日、新宿ミラノ2(588席)午前10時40分の上映は5割くらいの入り。

 未開の惑星の調査中に火山の大噴火を察知してその沈静化作業に火口に飛び込んだスポック(ザッカリー・クイント)を救出するために規則を破り宇宙船を原住民に見られ危険にさらした艦長ジム・カーク(クリス・パイン)は、スポックが規則違反を報告したため艦長職を解かれてしまう。ロンドンの基地でデータ保管庫が爆破され、その対策のためにサンフランシスコの本部に全艦長・副艦長が集められた会議の場が襲撃され、カークの慕うパイク提督(ブルース・グリーンウッド)らが殺害された。議長のマーカス提督(ピーター・ウェラー)は、カークに、敵対するクリンゴンの支配地域内の惑星クロノスに逃亡した犯人のジョン・ハリソン(ベネディクト・カンバーバッチ)をクリンゴンの支配領域外から魚雷を発射して殺害することを指令し、カークは副艦長にスポックを指名して任務に就いた。スポックからハリソンの殺害は規則違反であることを指摘され、クルーの前でハリソンを逮捕して地球に連行すると宣言したカークは、ハリソンの生命指標を追ってクロノスに侵入したところをクリンゴンの艦隊に囲まれたが、そこに単身現れたハリソンはクリンゴン人を撃退した上でカークに投降する。宇宙船USSエンタープライズの留置室内でハリソンはカークに意外な話をし始め…というお話。

 直感で行動し時に規則を無視するし艦を離れてすぐ前線に飛び出してしまうものの艦長が板についてきたジム・カークと、規則に基づいて意見し続けるものの恋人もできカークへの友情にジンときてしまうスポックの、少し円熟味のでたチームワークが作品全体を通じて安定感をもたらしています。
 カークとスポックらUSSエンタープライズ側だけでなく、敵対者も含めて、自分の仲間への友情が重んじられ優先され、そこがストーリーとしても大きなポイントになります。その意味で、「人類最大の弱点は、愛だ」というキャッチコピーはミスリーディングに思えます(もっとも、考えてみたら、USSエンタープライズ側でもスポックはバルカン人と地球人のハーフで地球人とは違うという設定ですから、ここでいう「人類」にはもともと宇宙人も含まれているのかもしれませんけど)。

 事件の真相についても、真の悪人はどういう人物でどこにいるか、戦争をしたがっているのは誰でそういう連中はどういう手口を用いるか、近時の政権と世相を背景に示唆的に思えました。
 「イントゥ・ダークネス」のタイトルは、今ひとつわかりませんでした。戦争をしたがる悪人の腹黒さ・心の闇が Darkness なんでしょうか。

 SFアクションとしても迫力のある映像は見応えがありますし、いろいろな点で、映画見たなぁという気持ちになれる作品かと思います。

**_**区切り線**_**

 たぶん週1エッセイに戻るたぶん週1エッセイへ

トップページに戻るトップページへ  サイトマップサイトマップへ