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 証拠にはどんなものがありますか

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 証拠書類の種類と信用のされ具合 GO
 証拠物の出し方 GO
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 証拠には、証拠書類・証拠物と人証(証人と当事者)があります。

  証拠書類の種類と信用のされ具合

 証拠書類は、関係のあることが記載されていれば、ありとあらゆるものが、一応は証拠となり得ます。当事者の書いた陳述書(ちんじゅつしょ)も証拠として利用できます。
 もちろん、書かれている内容が裁判の争点(ポイント)とどれくらい関係が強いかにより重要性は異なりますし、裁判官がどれくらい信用するかという問題はあります。
 裁判官は、利害関係のない第三者が日常業務として作った書類は、信用する傾向があります。公務員が作った文書だとなおさらですね。
 当事者が作った書類でも、紛争が始まる前に作られた文書はわりと信用されます。作った人に不利なことが書いてあるととくにそうです。契約書については、本人の署名があって印鑑が押してあればその内容通りの約束をしたと評価されます。だから業者はものすごく詳しい細かい契約書をつくります。日記については、書き直した跡とかあるとダメですが、比較的信用されます。
 民事裁判の場合、当事者が裁判が始まってから作った書類は、それだけでは裁判官はあまり信用してくれません。裁判官は当事者の陳述書(さらには法廷での証言)については、客観的な証拠書類とどれくらいあっているかによって判断する傾向があります。また内容が具体的で詳しいかということも、影響します。抽象的な言い方ならいくらでも後から言えますから、陳述書で抽象的な話に終始しているものはほとんど相手にされません。
 もっとも、刑事裁判で検察側が作る供述調書は、すべて裁判のために当事者が作ったものですが、裁判所は強く信頼する傾向があります。刑事裁判の場合、事件発生前から作られている書類というものはほとんどないのが普通ですから、それに頼らざるを得ない面はありますが。

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  証拠物の出し方

 証拠物は、民事事件では、通常は写真を撮影して写真撮影報告書という書類にして出します。現場の様子を見ることが必要な場合は、検証といって、裁判官、書記官と双方の当事者(の代理人の弁護士)が現場に行って当事者が説明をしながら裁判所(書記官)が写真撮影をします。
 録音は、録音自体を(かつては磁気テープ(カセットテープ)にダビングしてテープ自体を、近年では音声ファイルを裁判所が再生可能な形式でCD等に焼き付けて)提出した上で、全部を書き起こした反訳書を一緒に提出します。詳しくは「録音した証拠と民事裁判」を見てください。
 刑事事件では、法廷に持って来れる物は現物を取り調べし、持って来れない物や現場は、やはり写真を付けた検証調書を提出します。

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  証人の証言

 証人は、当事者の申請によって、裁判所が必要かどうかを考え、必要と判断すれば証人として採用され、法廷で尋問をします。証人尋問は時間がかかるので、裁判所は、ほとんどの場合、必要最小限にしたいと考えています。実際には、民事裁判では、証拠書類が整っていれば、人証なし(当事者の尋問もしない)、尋問しても当事者だけというケースが多いです。また、尋問時間を減らすために、当事者の場合はもちろん、証人の場合もできるだけ事前に証言内容を陳述書にして提出することを求められます。そして主尋問は陳述書で代用したり、簡単に済ませるように求められることが増えています。
 刑事事件の場合、検察側は、通常、関係者のすべてについて供述調書を取っていて、まず供述調書の証拠調べを請求します。弁護人がそれに同意すれば検察官が立証したいことはすべて供述調書に書いてありますから、検察官はその人を証人として申請することはまずありません。ですから検察側の証人というのは、普通は、弁護人が供述調書の証拠調べを不同意にした人です。検察側の証人は、たいていそのまま採用されます。弁護側の証人は、裁判所が必要と判断すれば採用されます。事実関係を争わない場合は、弁護側の申請は、情状証人(家族とか職場の上司が多い)1人と被告人質問ということが多いです。
 証言の信用性については、裁判所は、証拠書類で認められる事実とどれくらいあっているかに重きを判断する傾向があります。証人の地位も裁判官の評価に相当程度影響するように思います。

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