庶民の弁護士 伊東良徳のサイト

たぶん週1エッセイ◆
映画「ダイ・ハード ラスト・デイ」
 ブルース・ウィリスを人気スターに押し上げた「ダイ・ハード」シリーズの第5作「ダイ・ハード ラスト・デイ」を見てきました。
 封切り2週目日曜日、新宿ミラノ1(1064席)午前10時40分の上映は1割くらいの入り。

 過去4度にわたりテロを阻止したニューヨーク市警の刑事ジョン・マクレーン(ブルース・ウィリス)は、長く会っていない息子のジャック(ジェイ・コートニー)がロシアで逮捕され裁判を受けることを知り、ジャックを引き取ろうとモスクワに向かうが、裁判の日に裁判所が爆破される。ジャックが被告人のコマロフ(セバスチャン・コッホ)とともに逃走しようとするのを見つけたジョンはジャックを問い詰めるが、ジャックは振り切って逃走する。コマロフとジャックを多数の者が襲撃・追跡するのを見たジョンは、ジャックを側面支援し、ジャックらを追跡し続けた装甲車を転覆させたところでジャックと合流する。そこでジャックは、ジョンが引き留めて逃走が遅れたために作戦が失敗したと罵るが、たちまちのうちに次の襲撃を受け・・・というお話。

 前半はカーアクション、後半はガンアクションが見せ場のアクション映画です。カーアクションは、普通のカーチェイスの他の車の間をハンドル捌きですり抜けていくという発想ではなく、他の車にがんがん衝突して押しのけていくもので、それはそれで1つのスリルなんでしょうが、スマートさを欠く印象です。ガンアクションもマシンガン中心で、とにかく派手に撃ちまくるもので、轟音が続き火花が散っていれば興奮するという向きにはいいんでしょうけどってところですね。
 アクションと別に、ジョンとジャックの父子の、不器用でぎこちない親子愛が主要なテーマになっています。父のしかたないなぁという表情ではありますが、比較的素直に見せる息子への愛情と、息子の大人になって親子仲良くなんて気持ち悪いという態度に隠れたややひねくれた父への思いが、随所に表現されています。マッチョの権化のようなブルース・ウィリスが、息子に「ジョン」と呼び捨てにされても文句一ついわず、"Dad"(おとうさん)と呼ばれたがっているというのも、笑えるというか切ないというか。やっぱり父親はどこか報われないというか損だよねという思いを持ってしまいますが、そういうブルース・ウィリスに共感するお父さん世代がこの映画の支持者という感じでしょうか。

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