庶民の弁護士 伊東良徳のサイト

たぶん週1エッセイ◆
映画「大空港 2013」
ここがポイント
 実際の空港施設を借り切った撮影のリアリティは見もの。しかし内容的には空港を借り切る必要性があったかは疑問
 コメディとして悪くはないが、映画館で見る価値があるかは疑問

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 完全ワンカット・ワンシーンドラマのDVD発売プロモーション特別上映「大空港 2013」を見てきました。
 封切り2週目土曜日、全国2館東京で唯一の上映館シネ・リーブル池袋シアター2(130席)午後0時20分の上映は3〜4割の入り。

 信州まつもと空港のグランドスタッフ大河内千草(竹内結子)は、プロポーズされている上司(村木繁)から、羽田空港竜巻のために着陸できず信州まつもと空港に緊急着陸したFDA便の乗客へのお詫びとお世話を指示された。大河内が食堂へのご案内をした6人組の乗客は、遺骨を抱いた祖父鶴橋清正(綾田俊樹)は一人でいたいとロビーに残り、田野倉守男(香川照之)は秘密の話があるので部屋を貸せと言って若い女倉科百合子(戸田恵梨香)と中で痴話げんかを始め、妻田野倉美代子(神野三鈴)は屋上でパイロット姿の男国木田修(オダギリジョー)から憧れの先輩だったと言われて有頂天になり、美代子の弟鶴橋蔵之介(生瀬勝久)はプラネタリウムの建設のために60万円貸してくれと美代子に頼み込んで断られ、田野倉の息子睦夫(池松壮亮)は携帯電話を握りしめて「殺すぞ」と怒鳴り、田野倉の娘真弓(石橋杏奈)は、46歳バツ3の男犬山寅雄(梶原善)を祖父に紹介し、それぞれに応対する大河内は…というお話。

 信州まつもと空港を借り切って、100分間にわたる連続撮影を行ったということが、まず目に付き、またそれが売りの作品。
 その点は感心はするのですが、空港を借り切っても飛行機が出てこず、空港の食堂、空港ビルの入口と外観、カウンターとロビーが中心ですから、セット撮影も可能な内容で、むしろセットを組むコストを節約するために実物を借りたのではないかと思えてしまいます。
 内容は、竹内結子の飄々とした演技と香川照之・生瀬勝久のドタバタを取り合わせたコメディで、悪くはないけど、いかにもテレビドラマで、あえて映画館で見るものかという思いが残ります。
 もともとテレビ放映用に制作された作品で、DVD発売前の宣伝を兼ねて映画館で上映されたものですから、その点について文句を言うのは筋違いなのだろうとは思いますが。
(2014.5.11記)

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