◆たぶん週1エッセイ◆
映画「ダーリンは外国人」
語学オタクの日本語ペラペラ外国人と英語×の漫画家志望イラストレイターの異文化ギャップ恋愛映画「ダーリンは外国人」を見てきました。
封切り2週目日曜日午前中は7割くらいの入り。観客層は圧倒的に女子中高生グループ。カップル少しに、なぜか中高年おじさん1人客若干名といったところ。
漫画家志望のイラストレイター佐多里(井上真央)は、イラストの公募の審査で出会った語学オタクの日本語ペラペラアメリカ人トニー(ジョナサン・シェア)と恋に落ち、異文化故かトニーの語学オタク故かのギャップに振り回されながらも同棲生活を始める。姉三佳(国仲涼子)の結婚式のときに家族にトニーを紹介したところ、最初は警戒していた母親(大竹しのぶ)はトニーを気に入るが、父親(國村隼)は漫画家になるんじゃなかったのか、本気ならきちんと挨拶に来るのがスジだろうと反対する。中途半端なままでは父親にトニーとの仲を認めてもらえないと考えた佐多里は昼夜を徹して漫画の原稿を書き続けて出版社に持ち込み、ついに漫画家としてのデビューを飾るが、話しかけると仕事中とはねつけられ続けたトニーとの仲はぎくしゃくし始め、父は心臓病で倒れ・・・というお話。
異文化ギャップから来るトニーの独自の視点と日本人のギャップから来るコミカルさが原作の売りで、映画もそれが売りのはずなんですが、映画化ということでラブストーリーの方にポイントを置きに行った感じで、結果的には普通のラブストーリーに近い映画になっているように思えます。もう少し、原作にあるトニー語録というか、トニーのおとぼけを見たかったなぁ。
カッコウの託卵のエピソード(他の鳥の巣に卵を産み付けるカッコウは、雛が先に孵って他の卵を巣から落とすと佐多里に聞かされて、耐えられなくなった純真なトニーに、佐多里はトニーの驚愕しおののく姿を見たくて、さらにそのために雛の背中には卵を背負えるように凹みがあると話してだめ押しをしようとする)にしても、佐多里が話し終わってからトニーが驚愕し、佐多里がもっと見たいというカットではあっさりし過ぎで、本来ここは話の途中でトニーに叫ばせてから佐多里の心の声でもっと見たいと出してさらに佐多里にだめ押しで話さるところ。井上真央サイドからあまり意地悪な印象にしたくないというクレームでも入ったのかもしれませんけど、そういう異文化ギャップと掛け合い漫才的なところは、それが原作の持ち味なんだし、もっときっちり撮って欲しかったなと思います。
漫画を書く手元のシーンが何度も出てきますが、漫画の原稿って、現実のものは見たことないんですけど、あんなすごい筆圧でガリガリ音をさせて描いたら紙が毛羽立っちゃう(その結果インクがにじむ)んじゃないかと気になってしまいました。プロが指導してるんですから問題ないんでしょうけど。
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