◆たぶん週1エッセイ◆
映画「劇場版銀魂完結篇 万事屋よ永遠なれ」
週刊少年ジャンプ連載マンガ・TVアニメ「銀魂」の映画化第2弾「劇場版銀魂完結篇 万事屋よ永遠なれ」を見てきました。
封切り2週目日曜日、新宿ミラノ1(1064席)午前11時30分の上映は5%足らずの入り。前作で大行列を見て上映館を増やしたのでしょうね。ラフ画入りのメモ帳冊子に映画にも登場のS(人間:沖田)とM(豚:土方)と三角木馬(馬:近藤)の三位一体フィルムを挟んだ入場者プレゼント付きでこのガラガラさ加減は、ほとんどどんな映画でも空いてる新宿ミラノ1ということを考えても悲惨。まぁ私は空いてる方がいいからそれでいいんですが。
映画泥棒/時間泥棒により5年後の江戸にタイムスリップし周囲からは坂田銀時に見えない姿にされた坂田銀時は、クールになり成長した新八と神楽がそれぞれに万事屋を名乗っていがみ合う姿を見、5年前に自分が失踪し江戸には白詛(びゃくそ)と呼ばれる致死率が高い疫病が蔓延して、金持ちは宇宙に脱出し、地球に残るのは貧しい者とこれを機に政府を潰そうとする攘夷志士、法の緩みを利用するゴロツキ、逃げるのが性にあわない頑固者だけになっていたことを知らされる。白詛の正体が人造の兵器で15年前の攘夷戦争の敵の生き残りが元凶とにらんだ銀時は、その相手魘魅(えんみ)を探しだし斬りかかるが…というお話。
マンガかTVアニメか、あるいは映画の前作のどれも見ていない人(私はマンガもTVアニメも見てません。映画だけ見ました)には、お薦めできない映画です。基本的に、おなじみのキャラが5年後の江戸ではこう変わっていて(多くは荒んでたりやつれてたりの方向。神楽は萌えるファンがけっこういるかも)、そのギャップに一喜一憂し、終盤で闘いに飛び込みながら活き活きとし出す様子を見て、またギャップを楽しむという風情の作品です。だから、もともとのキャラを知らないとその楽しみが味わえません。そして前作もそうですが、かなり多数のキャラが登場する原作のファンサービスのために中盤から終盤にかけて多数のキャラが入り乱れ、やはりもともとある程度キャラになじんでないと誰が誰やらわからなくなります。
私の趣味としては、エリザベスがキン肉マンみたいになっているのが哀しかった。トシ(土方)&エリーのマヨ友達のシーンは気持ち悪くも笑えましたが。
最初の映画泥棒と場末のポルノ映画館ネタは、あまりに引っ張りすぎでだらけました。最初だけは、映画ファンのほとんどが、映画本編前に強制的に見せられる「No more 映画泥棒」の警告フィルムにうんざりしているところを捉えて、溜飲を下げさせてくれますが、だらだらと続け繰り返されると眠くなります。もともとゆるいギャグ系でテンポはよくないのですが、ガラガラの映画館で見ていると、間延びとすべりが冷え冷えと感じます。こういう映画の場合は、満員状態で見た方がいいかも。
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