たぶん週1エッセイ◆
映画「エージェント・マロリー」
ここがポイント
 とにかくマロリーのアクションを見る映画。シンプルにマロリーかっこいいと思えるかどうかで評価が決まる
 アクションは映画じゃなきゃ無理と思われるような場面は作らないぞという監督の決意が感じられる。といって、それがリアルに見えるかは疑問あり

Tweet 

 罠にはめられた凄腕の女性スパイが逃走し闘うアクション映画「エージェント・マロリー」を見てきました。
 封切り3週目土曜日、ヒューマントラストシネマ有楽町シアター2(63席)午前9時30分の上映は4割程度の入り。土曜午前という時間帯のためかほとんどが一人客。

 マロリー(ジーナ・カラーノ)の雇用先の民間軍事企業の代表者でありマロリーの恋人だったケネス(ユアン・マクレガー)の元にマロリーを指名した作戦の依頼があった。バルセロナで監禁されているジャーナリストを救出するという作戦で、マロリーはアーロン(チャニング・テイタム)らと4人でアジトを急襲し作戦は成功する。自宅に戻ったマロリーにケネスはすぐに新たな作戦依頼を通告する。それはダブリンで同業者のポール(マイケル・ファスベンダー)と新婚夫婦になりすましてスチューダーというフランス人と接触するというもので、マロリーはそんなレベルのものは他の者に依頼しろといったが、依頼者がマロリーを指名しているという。マロリーは不審に思うが・・・というお話。

 一応、罠にはめられたマロリーが、その黒幕と真相を追って、敵の追跡を振り切り黒幕を追い詰めるという展開ですが、関係者の顔を覚えるのが苦手な私には少しわかりにくく、どちらにしても真相は最後に語りで知らされるので、そっちの興味よりは、とにかくマロリーのアクションを見る映画と位置づけた方がいいと思います。
 闘うシーンはほとんどが素手の格闘で、パンチと蹴りと絞め技が中心です。逃走場面でも、ビルの屋上伝いの逃走では超人的なジャンプとか普通なら落ちるだろうと思うところを奇跡的に助かるような展開はなく、はしご段とか雨樋沿いに降りて最後は落ちて背中を打って動けなかったり、カーチェイスでも方向転換して森に逃走して最後は鹿にぶつかって諦めたりと、映画じゃなきゃ無理と思われるような場面は作らないぞという監督の決意が感じられます。だからといってそれが直ちに「リアル」といえるかにも疑問は残りますが(ケネスとの海辺の場面とか、岩の隙間に突っ込んで動けなったり、満潮が迫ってきたといいながらカメラが引いたら波は全然遠かったり・・・)。
 映画じゃなくてもあるかもと何とか思えそうなアクションシーンと展開で、マロリーかっこいいと浸れるかどうかで決まる映画だと思います。

(2012.10.13記)

**_**区切り線**_**

 たぶん週1エッセイに戻るたぶん週1エッセイへ

トップページに戻るトップページへ  サイトマップサイトマップへ