◆たぶん週1エッセイ◆
映画「イン・ザ・ハイツ」
移民たちの悩み・苦しみと強さがテーマ
ニーナとベニーの壁面でのダンスのビジュアルが美しい
ブロードウェイミュージカルを映画化した「イン・ザ・ハイツ」を見てきました。
公開3日目日曜日、緊急事態宣言&オリンピック開催中の映画サービスデー、新宿ピカデリーシアター8(157席:販売75席)午前10時20分の上映は、ほぼ満席。
ニューヨーク・マンハッタン北部の移民集住地区「ワシントンハイツ:Washington Heights」に住むドミニカ移民のウスナビ(usnavi:アンソニー・ラモス)は、雑貨店(コンビニ)を経営し、店に通うネイリストのヴァネッサ(メリッサ・バレラ)に恋心を抱きつつ告白できないでいた。地域の期待を受けてスタンフォード大学に入学したニーナ(レスリー・グレイス)は、寮の白人学生のネックレスが紛失したというので荷物検査をされ、また学費の支払いのために父親が店を半分手放したことを苦にして大学に退学届を出してワシントンハイツに戻ってきた。ニーナの父はニーナに大学に戻ることを求め、置いて行かれた恋人のベニー(コーリー・ホーキンズ)はニーナの帰還を歓迎する。ウスナビは亡き父がドミニカで経営していた店を手に入れ、年来の希望の帰郷に向けて動き出すが、従弟のソニーの計らいでヴァネッサとデートできることになり…というお話。
底辺ではないけれども、裕福とは言えず何とか生活している中南米からのヒスパニック・ラテン系移民たちの悩み・苦しみと強さをテーマとする作品です。
「イン・ザ・ハイツ」のハイツは、特定の建物のことかと思いましたが、「ワシントンハイツ」というマンハッタン北部の移民集住地区の名称のようです。
街中での群舞と、終盤のニーナとベニーの壁面でのダンスのビジュアルの美しさが印象に残ります。
ストーリー展開の根幹に関わるところなので、具体的には書きませんが、ラスト付近で、それまでの設定(前提)がひっくり返されますが、これは反則なんじゃないかと思います。ずっと気を揉み、そうなるのはどうもしっくりこないなぁと思いつつ見ていたところなので、落としどころとしては理解できますが、しかし…
(2021.8.1記)
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