◆たぶん週1エッセイ◆
映画「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」
ベストセラーとなった「もしドラ」(もちろん、「もしドラえもんに4次元ポケットがなかったら」の略ではない)を映画化した「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」を見てきました。
封切り2週目、前田敦子が1位に返り咲いた第3回AKB総選挙の結果発表から2日後の土曜日、渋谷HUMAXシネマ午前9時20分の上映は1割くらいの入り。まぁ、雨の土曜日に朝9時台から映画見に行かないよね。観客層は、中高生とお子様連れがほとんど。
小学生の時リトルリーグで活躍したものの女子は高校野球もプロ野球もないからと野球をやめて帰宅部していた川島みなみ(前田敦子)は、小学生の時からの親友で程久保高校野球部のマネージャーの宮田夕紀(川口春奈)の代わりにマネージャーになる。野球部員たちも監督もやる気がないのを目の当たりにしたみなみは甲子園出場を目指すと宣言する。書店でマネージャーの入門書を探していたみなみは、書店のおじさん(石塚英彦)から、ドラッカーの「マネジメント」を勧められる。うちに帰ってから会社経営の本と知ったみなみは、いったんは放り出すが、マネージャーに最も必要な資質は真摯さであるというドラッカーの言葉に打たれ、野球部の定義と目標とあるべき姿を議論するうちにドラッカーオタクの野球部員を味方に引き入れ、次いで部員に人望のある夕紀の手を借りて部員の本音を聞き出してマーケティングを進めていく。こうして部員のモチベーションを引き出し、練習を積んで行ったが、それでもなおまだ予選のベスト16レベルと読んだみなみは、意欲に欠けるが野球理論には詳しい監督(大泉洋)を焚きつけて野球の技術革新を図り、効率の観点からノーバントノーボール戦術を打ち出させ、そのために必要な条件を作っていく。そうして迎えた3年夏の甲子園大会県予選だったが・・・というお話。
みなみがドラッカーの言葉を咀嚼しながら高校野球に当てはめていく過程の考える表情が、ちょっとかっこいい。「南を甲子園に連れてって」(出典は省略)じゃなくて、みなみが甲子園に連れて行くってところに、時代の進歩が感じられるのもすがすがしい。
セーラー服着た高校生が「マネージャーの勉強をしたい」っていうのにドラッカーがお勧めって言う書店のおじさん。浮いてるけど、切れてる。
台詞は棒読みっぽいし、野球のシーンは、腰が入ってないし、勘弁してよって感じのところが多かったけど、まぁこれはアイドル青春映画だからこんなもんでしょと、思っておきましょう。
でも、みなみに想い人の一人もいない上に、試合に勝っても抱き合うシーンはもちろんのこと、胴上げも、さらにはハイタッチさえなし。前田敦子には男は指一本触らせないぞって事務所の意向がギンギンに見えてるのが、しらけました。
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