たぶん週1エッセイ◆
映画「ねらわれた学園」
 未来からやってきた謎の少年が現代の中学校で人々の心を支配しようとするSF学園アニメ「ねらわれた学園」を見てきました。
 封切り5週目土曜日、新宿ピカデリースクリーン4(127席)午後5時35分の上映は8割くらいの入り。観客層は圧倒的に若者(言い訳ですが、私もこれは娘に引っ張って行かれたわけで・・・)。

 湘南の中学に通う関ケンジは、幼なじみのお隣さんのナツキにまとわりつかれいじられながらも、生徒会役員で巨乳のサーファー春河カホリに恋心を抱いていた。そのケンジらのクラスに転入してきたイケメンの転校生京極リョウイチは、女子の注目を集め、カホリはケンジに一目惚れする。ケンジはリョウイチと親しくなるが、その一方で、リョウイチは、中傷による心の傷から不登校となり落第した山際や生徒会長らの心を支配し、学園のルールを変えていき・・・というお話。

 ちょっとぼわっとした萌え系の巨乳美女とそれに憧れるおっちょこちょい系男子、その主人公男子に寄り添う一本気な幼なじみ女子と、イケメン転校生の4角関係という、学園もの青春ものライトノベルの王道というか毎度おなじみというかの設定です。
 ここに、その転校生は未来人で対するは超能力者という、おぉ涼宮ハルヒかと思わせる展開(普通人の元気なお姉ちゃんが涼浦ナツキってのはそういう意識?)、リョウイチに付きまとって出てくるポケモンみたいな親父(親父がこういう姿って、まさか「ゲゲゲの鬼太郎」の目玉親父のアイディアじゃないでしょうね。年代的にそれはないと思うのですが。「タラ・ダンカン」のファミリエみたいな着想でしょうか)というあたりで、普通じゃなくなりますけど、同時になんか安直なアイディアという印象を持ちます。京極リョウイチの父(京極博士、ですよね)なんて、出てきたときホントにポケモンかと思いました。いきなり火か水でも吐くんじゃないかと・・・

 見ていて謎が残る、少なくとも私のようなおじさんにはなのか、原作を読んでない人間にはなのかはわかりませんが、最後まで見てもわからないところが多々ある作品でした。
 京極リョウイチがわざわざ未来からやってきた目的は、たかだか1つの学園で携帯電話を使わせないとか、あるいは学園を支配するくらいで達せられるのかという設定の基本的な疑問はおいても、ケンジは生きてるのか死んでるのかいつそうなったのかがよくわからず、ケンジの祖父は要するに何者でまたどうなったのかそれはなぜか、リョウイチの父は一度未来から現代にやってきたのでもう来れないというのにポケモンみたいな姿でリョウイチのそばにいるのはなぜか、ポケモンみたいなやつは実在ではなくホログラムなのか・・・

 風景の絵が幻想的で、その色使いがとてもきれいで、そのアニメ作りの技巧は昨今のCGやジブリ系とはかなり異なる趣で、一見の価値はあると思いました(要するに、中身はともかく、風景の絵がすごくきれいなアニメでした)。

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