たぶん週1エッセイ◆
Norton Internet Security に注文
 今ではパソコンを使うのにウィルス対策ソフトは必需品になっています。
 仕事の上でも同業者同士で最新情報を交換するのにいくつものメーリングリストに入っていますが、その分、ウィルスメールも少なからず紛れ込みます。そしてウェブサイトを運営してメールアドレスを公開していると、ウィルスメールが相当数送られてきます。今では、パソコンを起動して回線につないだらすぐにウィルス対策ソフトをアップデートして、それからメールを受信しています。ですから、ウィルス対策ソフトには日常的に大変お世話になっています。
 私は、昔はトレンドマイクロのウィルスバスターを使っていましたが、アップグレードの時にうまくいかなかったことがあったので、その後、シマンテックのNorton Internet Securityを使っています。
 シマンテック製品も、重い、AntiSpamがメーリングリストの広告つきメールをはねる(といって同じメーリングリストでもはねるのとはねないのがあるんですが)、無効にしないと閲覧できないサイトがある(アダルトサイトのことじゃないですよ。例えば原発と地震の関係で調査によく利用させてもらった政府系の「基盤強震ネット」も前は対応してませんでした。今は閲覧可能ですが)とかの欠点はありますが、最新のパソコンで現在のネット環境で使う限り、日常的な不満はそれほど感じてはいません。
 しかし、毎年サービス更新期限1か月前になると、このソフトにはいやになります。まず起動すると、システムの状態が「注意」表示になっています。注意の内容を見ると更新期限が迫っているというだけのことです。まだ1か月もあるというのに。この「注意」表示を解除する手段は見あたりません。少なくとも普通のユーザーがわかるような解除手段はありません。そしてその上に「更新サービスの警告」(期限切れまであと何日です)のダイアログが1日1回開き、「今すぐに申し込む」か「後で申し込む」を選択して(最初は「今すぐ申し込む」にチェックされている)「OK」のボタンを押さないと閉じません。
 さらに「2005」までは、アップデートのボタンを押すや、「更新サービス」のダイアログが開き「次へ」をクリックすると更新サービスの延長方法が表示されました(さすがに「2006」ではこれは改善されました)。「2005」までは、「次へ」をクリックすると更新サービス、「スキップ」をクリックすると「更新サービスの延長を行わずにLiveUpdateを実行します」と書かれていて、「次へ」か「スキップ」のどちらかのボタン(単にEnterキーを押したら「次へ」が選択される)を押さない限りそこで止まったままアップデートできませんでした。まだ更新期限まで1か月もあり、別に期限切れでもないのにですよ。気を取り直して、「スキップ」ボタンを押せば、それで済むかというとそうではありません。スキップをしても再度全く同じダイアログが現れます。再度スキップしてもそう。結局、5回続けてスキップボタンを押して初めて、アップデートを開始するのです。繰り返し言いますが、まだサービス期間中ですよ。アップデートの料金は支払済みで(最初のソフトの料金に入っている)アップデートはユーザーの権利なんですよ。それなのに起動するたび、アップデートボタンを押すたびに、まるで嫌がらせのようにまだ更新しないのかと聞き、しないという意思表示を5回も6回もしないと、契約上当然の権利が履行されなかったわけです。(この段落の部分だけは「2006」で改善されてましたけど)
 更新サービスの期限が迫っていることを教えてくれること自体はいいんですよ。忘れてていきなり切れたら困りますからね。JRのSuica定期券でも期限切れが近いことは表示されます。でもね、Suica定期券は更新したら、前の期限の終わりから延長されますから、早めに延長しても何も損しませんからいいですよ。ウィルス対策ソフトの場合、更新サービスを延長するよりも新しいバージョンを買う人の方が多いと思うんです。その場合、更新サービスの期限前に新しいバージョンを入れると結局更新サービスの期間を短縮したのと同じことです。そうすると、シマンテックのこの小うるさい督促のおかげで、既に料金を支払済みの更新サービスを期間いっぱい受けずに期間短縮することになる人が相当数出ることになりますね。それが狙いだとするとあまりにもせこい・・・
 はっきり言って、ウィルス対策ソフトのような必需品じゃなければ、この更新サービスのダイアログのしつこさだけで、絶対もう買わないという決断をしてると思います。
 この種のダイアログは、普通、「次回からこの表示をしない」というチェックボックスがあると思うんですが、Norton Internet Securityの更新サービスのダイアログには、これがないんです。更新期限ぐらいわかってますし、それまでには新しいバージョンを買おうと思っていますので、せめて「次回からこの表示をしない」のチェックボックスだけは設けてほしいですね。そう思っているシマンテックユーザーはかなりいると思いますよ。(ここは、「2006」でも全く改善されていませんでしたね)
 先日、懲りもせずに、「2007」を入れました。で、このソフト、前のバージョンと削除しないとうまくインストールできませんので、「2006」を削除し、「2007」を入れて、そこで初めて気がついたんですが、「2006」まであった、子どもを不適切なサイトへのアクセスから守るとかいう「保護者機能」が「2007」にはありません。「保護者機能」が削除されたことは、パッケージには全く書かれていませんし、さらに言えば、ユーザー・マニュアルにさえ明記されていません。「2006」の段階でも、インストール時に保護者機能をインストールするかどうか聞いてきましたし、更新ファイルがとても重いので不人気であったろうことはわかります。サイトの選択も、何が引っかかったのか「上野動物園」の公式サイトが子どもにアクセス禁止だったりして、変でしたしね。しかし、その機能を使っていた人も当然いたわけで、うちも自宅のパソコンは子どもとシェアしているので、使っていました。「2007」を買うか、「2006」の更新サービスだけ延長するかの選択にそのことが影響した人もいるはずです。そういう機能を削除するときは、せめてパッケージで明記すべきだと思います。こういうところにも、この企業のユーザー軽視の姿勢が現れているように感じました。やっぱり来年は別のソフトかなあ。

(2006.1.3記 2007.1.29更新)

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