◆たぶん週1エッセイ◆
映画「恋愛戯曲」
シナリオが書けなくて悩む人気脚本家と新たに担当させられたプロデューサーの思いを描いたラブコメ「恋愛戯曲 私と恋におちてください。」を見てきました。
封切り2週目土曜日、土曜日の一応まだ午前中とはいえ、渋谷の映画館で観客が1割も入ってないのはちょっと・・・
若くして成功し大御所となった脚本家谷山真由美(深田恭子)は、関東テレビのスペシャルドラマの脚本のためにホテルのスウィートルームに缶詰になっていたが、締切を5日後に控え、まだ1行も書けないでいた。関東テレビで直前までビデオ編集の仕事をしていてプロデューサーになったばかりの向井正也(椎名桔平)が、谷山の担当に指名され、谷山に「谷山先生に原稿を書いてもらうためなら何でもしますから」というと谷山は「じゃあ、私と恋に落ちて」「私は恋をしないと書けないの」というが、不器用な向井は谷山の要求に応えられない。すでに発表してしまった設定と違う書き始めに向井が書き直しを求めると谷山はキレてしまう。脚本が上がってこないのを見て編成部長の矢島(清水美沙)は、口先の上手なイケメン男柳原(塚本高史)を派遣して谷山の機嫌を取り恋に落ちさせて脚本を書かせようとするとともに書けないときに備えて新人ライターに谷山の出した設定で脚本を書かせる。締切前日、脚本が進まないことに業を煮やした矢島、柳原と、スポンサーの督促にじれた営業局長蒲生(西村雅彦)が谷山の部屋を訪れ、他人が書いた脚本に名前だけ貸すよう谷山に迫った。怒った谷山は全員を追い出すが・・・というお話。
若くして成功してしまい、自分の才能の限界に脅えつつ、高飛車な態度を取り強がり続ける人気脚本家の揺れる思いとそれを見つめ応援したいと思う不器用なプロデューサーの心のふれあいというメインストーリーに、テレビ局内の制作、編成、営業の利害衝突・縄張り争い的なビジネス内幕ものふうのサイドストーリーが立てられて構成されています。
メインストーリーの中で谷山の書く脚本内で、脚本家志望の主婦とその脚本を見たプロデューサーとの禁断の愛+その主婦が書いた脚本でのゴージャスな人気脚本家とプロデューサーの恋愛という、深田恭子と椎名桔平コンビの3重の恋愛関係が交互に進行しますが、これがあまりに無理な展開。どうがんばっても谷山が書いた脚本でまともにドラマができるはずもないので、テレビ局内の抗争を書いたことで何とかストーリーを保たせているという感じがします。しかし、そちらに相当程度の映像が割かれているために、谷山と向井の恋愛関係の展開が物足りないように思えます。
谷山の悩める心情とそれを隠す強がりぶりには、私はちょっと胸キュンしてしまいます。キャリアウーマンの強そうに見えて実は弱さを抱えるところを描きたがり見たがるのは、男の偏見とやっかみのなせるわざといわれるかもしれませんが。
公開前の鴻上尚史監督の、深キョンのキャスティングの理由は「ヤッターマン」で見せた胸の谷間という発言と、それを聞いてむくれた深田恭子の「もう胸の谷間は見せません」発言から、注目してしまった深田恭子の胸の谷間ですが、この映画では胸の谷間は、私が見る限り全然見えませんでした。そのあたりも客が入らない原因かも・・・
午前0時になると曜日だけをつぶやくデジタルクロック、ちょっとしゃれてるけど、午前0時に起きてないと意味ないし、曜日だけ言ってくれても・・・。こういう時計、市販してるんでしょうか。
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