◆たぶん週1エッセイ◆
映画「シャッターアイランド」
レオナルド・ディカプリオ主演の「謎解き」映画「シャッターアイランド」を見てきました。
封切り4週目祝日午後、新宿ミラノ2では3〜4割の入り。オープニング興収「スコセッシ×ディカプリオコンビ史上最高記録」ってわけのわからない売り文句ですが、4週目にしては入りとしては悪くはないというところ。
凶悪犯罪を犯した精神病患者のみが収容されている絶海の孤島「シャッターアイランド」で、レオナルド・ディカプリオが、マーク・ラファロとともに、「密室から女性患者レイチェル・ソランドが煙のように消え、この島では密かに人体実験が行われている」という謎・疑惑の解明に向けて奔走するが、看護師・看守たちは謎の解明に非協力的で、謎は深まっていくというような展開のお話。
公式サイトでは「究極の謎解きミステリーに参加せよ!」などと銘打って、「精神を患った犯罪者だけを収容する絶海の孤島“シャッターアイランド”。四方を海に囲まれた厳戒の監視体制の元、一人の女性が煙のように消えた。部屋に残されていたのは『4の法則』と題された謎のメッセージ。解けば解くほど深まっていく謎。この島はいったい何をたくらんでいるのか?」と前振りしています。ひたすら謎解きが売りの映画です。
謎解きという観点からは、はっきり言って、「反則だろ、これ」という映画だと思います。昨年、同様の思いをした「パッセンジャーズ」を思い出しました。このラストのアイディアを気に入るかどうか、レオナルド・ディカプリオなら許せると思うか、それだけで見終わった後の評価が決まりそうな映画です。
「あなたは上映開始から何分でこの謎を解けるか」という予告編に合わせて言えば、「謎」としては解けませんでしたが、最初にレオナルド・ディカプリオの妻(ミシェル・ウィリアムズ)の亡霊が出てきたときに、アンドルー・レディスの放火で煙にやられて死んだはずなのに突然腹部から大量出血するシーンから、強い違和感を持ちました。公式サイトの説明では、その疑問が「なるほど」に変わるというのですが、「なるほど」というよりは、「まぁ、そういう落ちならそうなるだろうけどさ」という感じ。
レオナルド・ディカプリオをはじめ、演技はよかったかなと思えるのが救いですが、「謎」をほぼ唯一の売りにする以上は、心から「なるほど!」「やられた!」と思えるようなスッキリした謎解きを用意して欲しいものです。
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