◆たぶん週1エッセイ◆
映画「宇宙兄弟」
ストーリーとしては弟日々人の月への旅と月面探査で進めながら、メインは遅れてきた兄六太の宇宙飛行士への挑戦
力の入った見せ場の映像が、日々人側で登場し、その映像は確かに魅力的だが、ストーリーとしてみると、そっちはだから何よと思え、ちょっとちぐはぐ感が残る
兄弟が幼い頃の夢と約束を追って宇宙飛行士になる漫画を映画化した「宇宙兄弟」を見てきました。
封切り初日土曜日祝日、TOHOシネマズ渋谷スクリーン3(297席)12時45分からの上映はほぼ満席。観客層は若者カップルが多数派、次いで若い女性同士。
ゴールデンウィークさなかのTOHOシネマズ渋谷は、入場券発券機に長蛇の列ができていましたが、インターネット予約済みの発券機は別立てで設置されていて(初めて気付きました)そっちはほとんど人がいなくてすぐ発券。混みそうな日は新宿ピカデリーより楽そう。
幼い頃、UFOを見たのがきっかけで宇宙飛行士になって月へ行くと言い出した南波日々人(成年後は岡田将生)と、宇宙飛行士になって火星に行くと日々人に約束した南波六太(成年後は小栗旬)は、その後日々人はまっすぐに宇宙飛行士となり2025年には月面移住計画のために月に行く初めての日本人として世界の注目を集めていたが、31歳となった六太は車のデザイナーとして働いていたのに上司に頭突きして解雇されやさぐれていた。日々人が無断で申し込んだJAXA(宇宙航空研究開発機構)の宇宙飛行士試験の書類選考に合格した六太は、日々人から電話で約束忘れたのかと挑発され、本気で試験に挑むことになった。日々人が世界中の注目を浴びながら月に飛び立つ様をNASAの旧管制塔からアポロ11号で月面に降り立った宇宙飛行士バズ・オルドリン(本人)とともに見つめ、励まされた六太は最終選考の6人に残り、10日間の閉鎖空間での生活による試験に挑む。その途中、日々人は月面探査中に事故に遭い消息を絶ち、試験中にそれを知らされた六太は・・・というお話。
ストーリーとしては、日々人の月への旅と月面探査を進めながら、メインは遅れてきた六太の宇宙飛行士への挑戦になっています。
六太の選抜試験の様子は、試験官の堤真一のキャラもあり、ライヤーゲーム的な要素もあったりなかなか楽しめるのですけど。
月面のシーンとか、NASAでの撮影、歴史に残る宇宙飛行士本人の出演とか、力の入った見せ場の映像が、日々人側で登場し、その映像は確かに魅力的なのですが、ストーリーとしてみると、そっちはだから何よというところがあり、ちょっとちぐはぐ感が残ります。
映像自体は、それらの場面や、タイトルロールで使われる宇宙旅行史的な映像もしゃれた感じで楽しめます。
JAXAは、昨年からの「はやぶさ」3作に続き、この作品でも大きく採りあげられ、存在感を増しています。宇宙に人々の関心が向いてきたのでしょうか。それともJAXAの広報戦略でしょうか。高校生の頃漠然とですが宇宙に興味を持ちそっち方面の将来を想定したこともある(すぐ思い直しましたけど)私としては、宇宙関係の映像が見られるのは、うれしいことではありますが。
前日の「テルマエ・ロマエ」に続き、男の尻が登場する映像を見せられるのはあまり(他に共通の映像としてワニさんも登場しますけど)・・・テルマエ・ロマエの場合は、まぁ公衆浴場の話ですからそうだろうとは思います(それでもあれほど入浴シーンをつくり、阿部寛の裸シーンを強調する必要があったか・・・)。でもこの映画の小栗旬のシャワーシーンに何の必要性があったんでしょうね。こういうのが、トレンドなんでしょうか。
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