たぶん週1エッセイ◆
多田謡子反権力人権賞2007
 昨年もお知らせしましたように、私は、多田謡子反権力人権基金の運営委員、この基金が運営している多田謡子反権力人権賞の選考委員をしています(詳しくはこちら)。 
 昨年の受賞発表会やその後のご案内で基金の残額が乏しく継続が困難であることをお伝えしたところ、多くの方から基金へのカンパをいただき、数年間は継続可能な額が集まりました。賞の継続を望む声が多いことを改めて認識しました。カンパをいただいた中には過去の受賞者の方もあり、基金が出した賞金の額よりも多額のカンパをいただいたことには、大変恐縮しています。
 ということで、これから何年か、従来通り、人権を守り権力と闘う草の根で活動する市民とグループに賞を出して連帯する活動を続けることができることになりました。
 11月1日の運営委員会で、受賞者の選考が終わり、本年度は、坂本美代子さん・小笹恵さん(水俣病関西訴訟原告)、屋嘉比(やかび)ふみ子さん(京ガスとの解雇撤回闘争、男女差別賃金との闘い)、志布志・住民の人権を考える会(鹿児島県警の選挙違反事件でっち上げとの闘い)の3者を選出しました。
 今年の受賞発表会は12月15日午後2時から総評会館(お茶の水)201号室で行われました。
 坂本美代子さん、小笹恵さんからは、重度の水俣病患者の看病に追われた経験、その後自分自身が発病した衝撃、周囲の原告が和解をしていく中で最後まで闘いたいと思ったその思い、最高裁判決で負けてもなお水俣病患者と認定しない国の酷さが語られました。屋嘉比ふみ子さんからは、組合からも女の権利について支援を受けられず、独自に合同労組を結成して闘い続け、賃金差別との闘いに勝利した様子や、倒産争議での闘いと一括で勝ち取った解決金を全員で均等に(勤務年数にも関係なく)分配したことなどが語られました。志布志・住民の人権を考える会からは川畑幸夫さん、山畑正文さんから川畑さんが警察から踏み字を迫られた様子や激しい自白強要の様子が語られました。
 発表会当日もご寄付をいただいた方もあり、改めて多くの方の支援をいただいていることを感じました。また来年も同じように行うことになりますので、よろしくお願いします。

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