◆たぶん週1エッセイ◆
映画「テイク・ディス・ワルツ」
2年連続アカデミー主演女優賞ノミネートで注目されるミシェル・ウィリアムズ主演のラブ・ストーリー「テイク・ディス・ワルツ」を見てきました。
封切り4日目お盆休み中の火曜日、全国7館東京2館の上映館の1つヒューマントラストシネマ有楽町シアター1(162席)午前11時25分の上映は7〜8割の入り。観客層は中高年が多数派でした。
作家志望のライターマーゴ(ミシェル・ウィリアムズ)は、チキン料理のレシピを作っているルー(セス・ローゲン)と結婚して5年目。子どもはなく、新婚夫婦のようにじゃれ合って楽しい日々を送っているが、じゃれつきや会話に微妙なすれ違いも見られる。マーゴは取材で訪れた先で知り合ったダニエル(ルーク・カービー)と親しくなるが、ダニエルはマーゴの斜向かいに住んでいた。ダニエルの行動に目が行くマーゴにダニエルはマーゴの内心を見透かしたようにつきまとい自信過剰に誘う。最初は突き放していたマーゴだが、次第にダニエルと過ごす時間が長くなり、ダニエルからどっちつかずの状態はいやだといわれて・・・というお話。
水泳教室(水中エアロビ?)のシャワールームでマーゴのお友達が言っていた「新しいものは魅力的」「でも、新しいものもいつか古くなる」という台詞に象徴される、隣の芝生は青いというお話。
ルーが、料理中にマーゴに後ろから抱きつかれてじゃれつかれたときに、危ないからと硬い態度を取るシーンが2回。マーゴの物足りなさ感を象徴するシーンになっています。ルーの言い分は正しいとしても、もう少し柔らかく、とりあえず火を止めてキスしたりじゃれ合ってから「続きは後でね」とか、うまくやれないかなとは思います。でも、ルーはいってみれば在宅勤務で始終マーゴと一緒にいられますし、仕事だからではありますが炊事は大部分ルーがやってくれるし、性格的にもマッチョな(俺様的な)ところは感じられず、今どきの妻から見ればかなりいい方の男に思えます。
他方、ダニエルは、力車引きをしながら発表もしない絵を描き続けるマニアックな印象のストーカーっぽい、自信過剰の男で、おじさんの視線からは、危なっかしいいやなタイプの男に見えます。
この設定でマーゴがルーを捨ててダニエルに走るというのは、おじさんの感覚ではルーがかわいそうだし男を見る目がないんじゃないのと思ってしまいます。そこは若い女性目線では違うのかな、退屈よりも危険を選ぶですか・・・とも思いますが。
そういう意味で、中年男の感覚からは、そういう選択をしたマーゴが批判されるのは順当といえます。でも、33歳女性の映画監督にこういうパターンの映画を作られると、それはそれで若者にはもっと可能性を認めていいんじゃないか、男社会に媚びてない?なんて思ってしまったりもします。まぁ断定的にはしないでソフト気味に自己責任だからねといっている程度だから、冒険を否定していないというのかもしれませんが。
R15+指定はダテじゃないといわんばかりに、ミシェル・ウィリアムズのヌードが過剰なほど登場します。後半には、私はずいぶん久しぶりに見るなぁと思う大きなぼかしも何度かあります。何度か出てくるシャワーシーンできれいとかグラマーとはいえない人を映しているのは、ヌードを売りにしてるんじゃないぞという主張(エクスキューズ?)なのかもしれませんが。
ミシェル・ウィリアムズの髪ってブロンド?赤毛?茶髪?シーンごとに微妙に色が違って見えます(シャワーで濡れると黒っぽかったりします)から、染めてるんでしょうね。アンダーヘアが黒いのは確認できましたが。
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