庶民の弁護士 伊東良徳のサイト

たぶん週1エッセイ◆
映画「I LOVE スヌーピー THE PEANUTS MOVIE」
ここがポイント
 ストーリーとしてリンクしない2つの話が交互に進むのが入り込みにくい
 キャラクターの味わいで見せる作品

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 スヌーピーで人気のマンガ THE PEANUTS の35年ぶりの映画化作品「 I LOVE スヌーピー THE PEANUTS MOVIE 」を見てきました。
 封切り5週目金曜日映画サービスデーの元日、新宿ピカデリースクリーン5(157席)午前9時10分の上映は2割くらいの入り。元日の午前9時台に映画見に来る客がどれくらいいるかって話ではありますが。

 冬の朝、クラスメイトがスケートやアイスホッケーをしようと待ち受ける中、スヌーピーを連れてチャレンジし続ける凧揚げに向かい、やはりうまく行かずに気落ちするチャーリー・ブラウンの隣に、赤毛の少女が引っ越してきた。チャーリーはその少女に一目惚れするが、翌日クラスに入ってきたその転校生に話しかけることもできない。転げてきたその少女の鉛筆を拾ったチャーリーをスヌーピーが後押しして隣家のチャイムを押そうとしてもチャーリーは直前で逃げてしまう。そんなある日、全国統一テストで、チャーリー・ブラウンが校内でただ1人満点を取ったと発表され、あり得ないと疑うルーシーをよそに、クラスメイトが次々とチャーリーの家を訪れ、妹のルーシーはチャーリーグッズを売り出し、チャーリーは一躍人気者となるが…というお話。

 チャーリー・ブラウンの恋と引っ込み思案の試行錯誤と、スヌーピーの妄想の世界での戦闘機パイロットフライング・エースと宿敵「レッド・バロン」の闘いの2つのストーリーが交互に進みます。スヌーピーファンには、見どころ満載で満足という評価になるのでしょうけれども、ちょっと引いた私の目には、その2つの話がまったくリンクしないので、なんだか統一感がない印象になり、スヌーピーの戦闘機乗り部分はない方がいいかなという思いでした。まぁスヌーピーを活躍させるためには、そういうエピソードを作らないとうまく行かないのでしょうけれども。
 お人好しで純朴なチャーリー・ブラウン、抜け目なく立ち回りつつ癇癪持ちのルーシー、のんびり我が道を行くペパーミント・パティなど、スヌーピーとウッドストック以外のキャラクターも味を出していて、そのあたりを味わう作品なのだろうと思います。チャーリーを支える役回りからか、ライナスが原作でのイメージよりりりしい感じがして、少し意外。
 登場人物の関係が、この作品のテーマとなるチャーリー・ブラウン→赤毛の少女(転校生)のみならず、ペパーミント・パティ→チャーリー・ブラウン、ルーシー→シュローダー、サリー→ライナスと、いずれも片想いというのが、簡単ではない青春ものになっていて、ややほろ苦く切ない。
(2016.1.1記)

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