庶民の弁護士 伊東良徳のサイト

たぶん週1エッセイ◆
映画「ウルフ・オブ・ウォールストリート」
ここがポイント
 金儲けとセックスとドラッグの乱痴気騒ぎが中心
 ストーリーは今ひとつメリハリがなく3時間は長く感じる

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 レオナルド・ディカプリオ主演最新作の18禁映画「ウルフ・オブ・ウォールストリート」を見てきました。
 封切り3日目日曜日、丸の内ピカデリー2(586席)午後1時15分の上映はほぼ満席。ディカプリオ様の御利益か、R18+映画にしては女性客がけっこう多い。

 1987年名門投資銀行に就職したジョーダン・ベルフォート(レオナルド・ディカプリオ)は、ブローカーとしてデビューするやブラックマンデーに遭遇し、会社は倒産、うさんくさい安価な店頭取引株を言葉巧みに売りつけ5割もの高率の手数料で小銭をかせぐ零細業者に勤め、頭角を現し、たまたま街で声をかけてきた近所のドニー(ジョナ・ヒル)とともに独立する。ジョーダンは、貧乏人から小金をむしり取るのではなく、富裕者に優良株を買わせ信用させたのちに舌先三寸で怪しげな店頭取引株を大量に売りつけることに方針を転換し、瞬く間に業績を伸ばし、莫大な金を稼いでウォール街の風雲児となるが、FBIのはぐれ者刑事がジョーダンに目をつけ…というお話。

 価値のない株を舌先三寸で売りつけたり不正行為を重ねて大金をかせぎ、薬物とセックスに溺れる生活を続けるバブル紳士たちの乱痴気騒ぎと、当然いつかはやってくる祭りの終わりというストーリーで、ほとんどそれだけと言っていい映画です。
 ジョーダンがFBIに追われる犯罪の容疑もマネーロンダリングが何件とか言われるだけで具体的内容もハッキリせず映画の中ではその犯罪に該当するシーンの描写もなく、FBIの捜査の進展や証拠固めの過程の描写もなく、法律や裁判の面ではすっきりしません。本人の手記が原作なので、書いた本人が十分理解していないのかもしれませんが。
 そういう説明というかポイントが押さえられないままに、いかがわしい金儲け、乱痴気騒ぎと隠蔽工作のシーンが流れ続けるので、展開のメリハリに欠け、3時間の長尺は見ていてちょっと辛い感じでした。

 ジョーダンが入社してすぐ目をかけて教えてくれた先輩のマーク(マシュー・マコノヒー)の言葉。株が上がるか下がるかは誰にも、もちろんブローカーにも、わからない。大事なことは2つ、リラックスすること、数字ばかり扱っていると頭がちかちかする、1日2回以上マスをかけ、やりたくなくてもするんだ、それからドラッグだと、舌先三寸とセックスと薬物漬けのバブリーなブローカーの生活を教えてくれます。ジョーダンはある意味ずっとそれを忠実に実行することになるわけですが。でも、1日2回以上って…(@_@)それにコカインとかやったらリラックスじゃないでしょ…
(2014.2.3記)

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