◆たぶん週1エッセイ◆
映画「アンフェア the end」
誰が味方で誰が敵か、その裏切り、どんでん返しが見どころ
暗い情念と重苦しさの中でなお残る人間関係というか、情と哀感もテーマ
人気テレビドラマシリーズの映画化第3弾「アンフェア the end 」を見てきました。
封切り2日目日曜日、新宿ピカデリースクリーン2(301席)午後4時の上映は9割くらいの入り。
前作で警察の裏組織の秘密情報の入ったUSBメモリのファイルを開くことに成功した雪平夏見(篠原涼子)は、その情報の活用方法を思案しつつ、警視庁捜査1課での勤務を続けていたが、ある日前作で雪平を取り調べ雪平に脱走を焚きつけた村上検事とその父の元検事総長が殺害され、雪平は最高検監察指導部の武部検事(AKIRA)に呼ばれ、村上検事らは裏組織に属していたとして、情報提供を求められる。村上検事ら殺害の容疑者として別件逮捕された津島(永山絢斗)は、雪平と2人きりにしてくれたら話すと言って、雪平に、自分は警察・検察・裁判所が一体となった裏組織にはめられた、トラックを運転していた自分の父親がサイレンも赤色灯も点けずに時速100km以上で突っ込んで来た白バイにぶつけられたのを白バイはサイレンを鳴らし時速90km未満で進行していたのに速度を落とさなかったとして有罪にされ自殺した、自分はその父親の雪冤のため調査していて裏組織の監視サイトに侵入して重大な情報を入手した、その情報を外国人ジャーナリストに提供する予定だった日に逮捕された、自分は雪平が警察に監視されているのを知っている、警察から監視されている雪平ならば信用できると打ち明けた。このままでは、自分は一生娑婆には出られなくなり、警察の裏組織の悪事を暴くことができなくなると言う津島に雪平は…というお話。
誰が味方で誰が敵か、その裏切り、どんでん返しに、過剰なまでにこだわった作品で、基本的にはそれが見どころです。そのため、ストーリー展開に関することは書きにくいので、触れません。どんでん返しに関しては、エンドロールの中で、親切に解説されています。
裏切りの描写が続くので、見ていて殺伐とするというか、心がささくれ立ってくる感じがしますし、こんなにも簡単に人を殺すかなと思う、アクションというよりはスプラッターに分類してよさそうな銃撃・流血シーンの連続で、印象はとても暗い。
しかし、それにもかかわらず、その暗い情念と重苦しさの中でなお残る人間関係というか、情と哀感がやはりテーマとなっているように思えます。
話題になっている篠原涼子のヌードシーンは、必然性が感じられず、いかにも話題作りの印象を持ちます。このシチュエーションだったら、シャワー浴びないでしょ、と思う。
(2015.9.6記)
**_****_**