たぶん週1エッセイ◆
映画「逃走車」
 レンタカーに乗り込んだ男が事件と陰謀に巻き込まれ警察に追われるサスペンス・アクション映画「逃走車」を見てきました。
 封切り3週目土曜日、東京で3館の上映館の1つ新宿ミラノ3(209席)午前11時20分の上映は1〜2割の入り。

 南アフリカのヨハネスブルグに元妻のアンジーに会いに来たアメリカ人受刑者のマイケル・ウッズ(ポール・ウォーカー)は、セダンを予約していたのにミニバンが置いてあり、レンタカー会社に文句を言うが要領を得ず、元妻との約束の時間が迫るためそのまま車に乗り込む。途中、見覚えのない携帯が鳴り出し怪しげなメールが届くが無視していたところ、ダッシュボードには拳銃があり、携帯にかかってきた電話にどういうことかと怒鳴ると、相手はスミス刑事と名乗り、配車の手違いなので指定する場所に来て欲しいという。承諾したマイケルはそこに向かおうとするが、同じ名前の通りが50もあるといわれ、英語がなかなか通じずに迷ってしまう。ぬかるみにはまった車を発進させるとその反動で後部座席が倒れ縛られた女レイチェル(ナイマ・マクリーン)が転がり出てきた。検察庁勤めで警察署長が重大犯罪に関与している証拠を握った自分を消そうとして警察が拉致したと主張するレイチェルを無視してマイケルは指定された場所に行くが、銃撃され車で追われ、ようやくレイチェルの言葉を信じるが・・・というお話。

 全編が車の中からの映像で、観客が車内に同乗しているような感覚の映像が展開するところが売りの映画です。
 予告編からはカーアクションが中心の映画と予想しますが、時間的にはカーアクションの割合はそれほど多くはありません。
 サスペンス映画としてのストーリー展開はそこそこいいかなと思いますが、手に汗握るカーアクションを期待して見ると、ちょっと拍子抜けするかも。

 マイケルが運転する車、何度撃たれても窓ガラスが割れません。映像としてもそうですし、洗車のシーンがありますが水が入ってくる様子がありません。今どきのミニバンは、銃で撃たれても窓ガラスは割れないものなんでしょうか。
 マイケルの設定がよくわかりません。ひき逃げで刑務所に入り、今回は元妻のアンジーとの何らかの手続の必要があってヨハネスブルグを訪れてアメリカ大使館でアンジーと待ち合わせということなのですが、途中仮釈放申請が却下されたという書類が映ります。仮釈放の申請が却下されたなら一体どうやって刑務所を出て来たのか、頭を抱えてしまいます。アンジーと待ち合わせた要件は不明。仮釈放でなく刑務所を出て来たとすると、アンジーとの手続が刑の執行停止を認めさせられるほどの重要なことだったということでしょうか。
 レイチェルの証言もすごい。結局、私が調べたところ警察署長が関与していることがわかったというだけで、それ以上具体的な証拠に何も触れていません。いくらレイチェルが検察庁勤務でも、また死を前にしての切迫した証言だとしても、これだけで警察署長を有罪にできるはずがないと、弁護士としては思うのですが。

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