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アルバの時計
2012年7月、それまで愛用していたオメガの腕時計が、電池交換しても長針は動くが短針は動かないという状態になりました。この時計はカミさんが昔買ってきたもので、オウム事件華やかなりし頃に、なじみの記者から、日頃ブランド品を身につけないのにという揶揄も込めて、「オーム(Ω)の時計ですね」とからかわれた記憶がありますから、これも20年くらい使っていたと思います。
修理するとなると数万円かかるといわれ、カミさんは修理しろというのですが、時計なんて時間がわかればいいじゃないと思う私には新しい安いの買えばいいじゃないという思いが強く、買い換えることにしました。
修習生になって日常的に時計を身につける必要に迫られて、初めて自分で買った時計がアルバの時計でした。当時は松田聖子が「SEIKOの時計よ」って宣伝していたかと思います。今どきの時計は、仕事上秒単位の時刻が問題となることはない弁護士にとって、時刻を刻む性能はもう十分だと思います。それで、ヨドバシカメラの時計売り場を見回していて、昔懐かしいアルバのコーナーに引き寄せられました。29年前と値段が変わらないというか、むしろ下がっているということに感激しました。私たち1960年代生まれは子どもの頃に物価は上がり続けるものというイメージを刷り込まれていますので、そう思いますが、私たちが大人になった頃から物価はあまり上がらず特に工業製品の多くは下がっているわけで、本当は特に感激すべきことでもないんですが。
カミさんからはそういう安物は買うなとか、セイコーならせめてセイコーと表示されているのにしろとか文句を言われましたけど、きちんと動けばいいでしょって、防水機能付き(10気圧まで)で文字盤のデザインが好みのものを探して、アルバの腕時計を買いました。
さすがに、バンドの部分はオメガのものと比較すると貧弱で頼りなく思えましたが、最初についていたバンドの金具がうまくかまなかったこともあってか、ヨドバシカメラの店員さんがずいぶん時間をかけてきっちり調整してくれたため、最終的には手首にきっちりフィットして気に入っています。
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