◆短くわかる民事裁判◆
判決主文:移転登記請求認容
不動産(土地、建物)の所有権移転登記請求を認容する判決の主文は、「被告は、原告に対し、別紙物件目録記載の不動産につき、○○を原因とする所有権移転登記手続をせよ。」というのがふつうです。
○○には、原告が移転登記を求めている理由に応じて、令和○年○月○日付売買とか、令和○年○月○日付贈与とか、財産分与とかが入ります。
移転登記手続請求(いてんとうきてつづきせいきゅう)の場合、仮執行宣言(かりしっこうせんげん)はつきません。判決が確定して初めて執行ができます。
移転登記手続は、通常は現在の名義人(登記義務者)と移転を受ける者(登記権利者)が共同申請することになっています(相続の場合は、名義人は亡くなっているので権利者である相続人だけで申請します)。登記義務者が申請をしてくれないから訴訟になったわけです。「移転登記手続をせよ」という判決主文を見ると、それでもやってくれなかったらどうするよと思うかも知れませんが、この主文が出たら、登記義務者(被告)の行為は不要で、登記権利者(原告)だけで登記手続ができます。
判決については、モバイル新館の 「弁論の終結と判決」でも説明しています。
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