庶民の弁護士 伊東良徳のサイト

  私の読書日記  2025年3月

01.イニシエーション・ラブ 乾くるみ 文春文庫
 地味で口下手な静岡の大学4年生鈴木夕樹が、合コンで知り合った2つ年下の歯科衛生士成岡繭子から積極的なアプローチを受けて交際するようになり…という展開の恋愛小説。
 女性と付き合ったこともなかった(47ページ)地味男が、合コン相手の女性から積極的にアプローチされ、のみならず「芸能人以外にもこんな人がふつうに世の中にいるんだ」と思うほどきれいな(151~152ページ)「アイドルも顔負けという美人」(235ページ)の同僚からも迫られ、という男の妄想を満開にしていると、ふつうに読んでいるとそう思う設定です。
 裏側カバーの紹介に「最後から2行目(絶対に先に読まないで!)で、本書は全く違った物語に変貌する」とされています。で、その最後から2行目を読んでも、石丸美弥子の性格設定の方に着目すると、それもありなんとも思えてしまいます。
 読んでいるうちに、作者が成岡繭子の裏側を書いたどんでん返しをしないはずがないという違和感が募りながら、一読目では、なんでそれがなく終わったの?と思ってしまったのが不覚でした。確かに再読してみると作者が多数のヒントを並べてくれているのがわかります(最速だと132ページ)。せめて繰り返し登場した「男女7人」にちゃんと注目していればと悔しく思いました。

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