たぶん週1エッセイ◆
新年を迎えて 2009年
 昨年は、春に1999年のJCO臨界事故で被曝した住民の健康被害の裁判で、請求を全部退ける信じがたい判決を受けました(詳しくはこちら)。10mSv未満の被曝(旧科技庁評価)で皮膚症状は出ないって言うんですが、原爆症の裁判ではそのレベルの被曝で急性の皮膚症状や脱毛が被曝によるものと認められてるんですよ!裁判を起こす被害者が少ないとなかなか被害を認めてもらえないのがこの種の事件の辛いところです。
 秋以降は、経営者側のやりたい放題ができるように法規制を緩和し続けてきた成果ともいえる失業者とワーキングプアがあふれる社会が現実のものとなってきました。
 それらに象徴されるように、私には暗い気持ちになることの多い1年でした。
 私自身の仕事に関しては、JCOの件を除けば、6月に長年の課題だったオウム犯罪被害者の救済法が、被害の全額支給ではないものの、与野党一致で成立しました(詳しくはこちら)し、私の日常業務となっている消費者金融への過払い金返還請求や消費者事件、労働事件の裁判は概ね好調に推移したのですが。
 厳しい冬にこそ、春を目指して希望の芽をはぐくんでいくことが大切だと思います。1つ1つの事件でよい結果を地道に出してゆくことで、春を切り開いていきたいと思います。
 一昨年4月から第二東京弁護士会の法律相談センター運営委員長にされ、そちらの目配りでけっこう追われていますが、それもあと3ヵ月で卒業。
 これが終わったら弁護士会の会務は引退して、通常の弁護士業務と趣味にゆったりと時間を使える、使いたい、使えるといいな・・・
 2008年の読書数は、ついに300冊を大きく割り込んで245冊。「年間300冊読む読書術」、どうしましょうね・・・代わりに年間60本見る映画術・・・その気になりゃ誰でもできるって?
 今年もよろしくお願いします。

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