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たぶん週1エッセイ◆
新年を迎えて 2024年
 北に喧嘩や訴訟があれば、つまらないからやめろといひ(原文は「北ニケンクヮヤソショウガアレバツマラナイカラヤメロトイヒ」)



 先日(2023年12月9日)、花巻を訪れ、宮沢賢治記念館に至る長い階段を上りながら、階段の1段に1字ずつ貼られている「雨にも負けず」(上の写真の左側)を改めて読みました。権利を侵害され被害に遭っても訴訟を避けるならば、世の中は強い者のやりたい放題になってしまいます。確かに些細なことでと思うこともありますが、それは他人からやめろと言われるのではなく、最終的には本人が判断して欲しい。当事者は冷静に判断できないこともままありますので、弁護士としては、この件で訴訟を起こした場合どういう展開になるのか、どれくらいの労力・コストがかかるのか、それに見合うものが得られる見通しがあるのかなどを、その時点で見通せる範囲でお話しするようにしています。一概に訴訟を避けるのでなく闇雲に訴訟を勧めるのでもなく、そういう者に私はなりたい。

※2023年6月に父が他界しました。91歳でしたので、寿命を全うしたのだと評価すべきでしょうが、思いのほか、引きずっています。人の痛みや悲しみは理屈や型どおりではないのだと改めて感じ、仕事でも人の痛みや悲しみを軽んじないように気をつけねばと思っています。

※例年年賀状を出している人(事実上、事務員さんが整理しているリストに含まれている人:その事情は「年賀状って」)には「寒中お見舞い申し上げます」として、この文章(その後一部手を入れています)を入れた普通はがきを、2023年12月19日に投函しました。
(2024.1.1記)

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