◆短くわかる民事裁判◆
事件受付票
裁判所の民事受付に訴状を提出すると、以前は、その場で事件受付票を作って渡してくれ、それに事件番号と担当部が記載されていました（少なくとも東京地裁霞ヶ関庁舎では）。しかし、コロナ禍で裁判所が来庁を好まなくなり、人員態勢が手薄になったなどの事情で、その場では事件番号も担当部も決められないといわれるようになりました。
解雇・雇止めの事件では、労働者（原告）が、雇用保険（失業保険）を受給するに当たって、解雇・雇止めを争っていることを理由に、求職活動をしないで受給ができる「仮受給（かりじゅきゅう）」というしくみがあって、その申込みをするのに、事件受付票と訴状の写しを出すので、事件受付票が必要になります。そのことをいって、この場で受付票を作ってくれと言うと、しばらく待たされて事件受付票を作ってくれていましたが、最近はそういってもその日には作ってくれないという対応になってきています。
民事受付（事件係）でその日にくれない代わりに、担当部から進行照会書とともに事件受付票がＦＡＸ送信されてくることもあります。
東京地裁で用いられている事件受付票の書式はこのようなものです（各部の電話番号の記載があって、その点で便利です）。
事件受付票をもらえない場合でも、実際には、訴状を提出するときに、訴状の写しを持っていってそれに受領印を押してくれといえば押してくれますので、その受領印付きの訴状の写しで雇用保険の仮受給の手続はできています（さらには、弁護士の押印付きの訴状写しでも手続できるみたいですが）ので、問題ないとはいえますが。
訴えの提起については「民事裁判の始まり」でも説明しています。
モバイル新館の「訴えの提起（民事裁判の始まり）」でも説明しています。
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