◆短くわかる民事裁判◆
準再審の申立て手数料
新法適用事件と旧法適用事件
準再審の申立て(裁判所の(判決ではなく)決定に対する再審請求)についても、民事訴訟法改正(IT化)の新法適用事件では裁判所のシステム(当面mints。裁判所は2027年度中にTreeeSに移行するとアナウンスしています)を利用した電子申立てが可能になり、依頼を受けた弁護士等は電子申立てをすることを義務付けられ、手数料は一本化されて郵券の予納はなくなり、全額を現金(ペイジー)で支払うことになります。
他方、旧法適用事件では電子申立てはできず、手数料は原則として印紙で納付し、手数料と別に各裁判所が定める額と組み合わせの郵券を予納することになります。
新法適用事件と旧法適用事件の区別は、基本的には「訴えに係る事件であって施行日以後に提起されるもの」が新法適用事件となります(民事訴訟法改正附則第2条)。
控訴、上告については、第1審の訴えが2026年5月20日以前の事件は、控訴や上告が2026年5月21日以降であっても旧法適用事件として扱われます(民事訴訟法改正附則第2条の解釈から)。
準再審請求は「訴え」ではない申立てですが、付随的な申立てに対する決定への不服申し立ての「抗告」についても控訴、上告と同じように考えて、最初の申立ての日を基準とする扱いがなされています。
再審の場合の新法適用事件と旧法適用事件の判断基準が条文上明確とは言えないことを「再審請求の訴え提起手数料」で説明していますが、そうすると再審請求に準ずる(再審は「確定判決」に対するもので、準再審は確定した「決定」に対するもの)準再審についても同じような問題がありそうです。
民事訴訟費用法は、再審請求については、旧法適用事件を「(簡易裁判所及び地方裁判所に提起するものを除く。)」としています(民事訴訟費用法別表第二8項)が、準再審についてはそのような区別をしていません。
旧法適用事件の確定した決定に対する準再審の申立てが新法適用事件であるのか旧法適用事件であるのかは、規定上明らかとも言いにくく、裁判所がどのように取り扱っていくのかを見る必要がありそうです。
新法適用事件の準再審の申立て手数料
準再審の申立てが新法適用事件である場合の申立て手数料は、訴額にかかわらず、紙ベースの申立ての場合は2700円、電子申立ての場合は1500円です(民事訴訟費用法第3条第2項、別表第二16項)
郵券の予納は不要となりました。
申立て手数料は、全額を現金(ペイジー)払いします(民事訴訟費用法第8条第1項)。
旧法適用事件の再審請求の訴えの手数料等
準再審の申立てが旧法適用事件である場合には、申立て手数料は訴額にかかわらず、1500円です(民事訴訟費用法第3条第1項、別表第一19項)。申立て手数料は原則として印紙で納付します(民事訴訟費用法第8条第2項)。
旧法適用事件では、申立て手数料のほかに裁判所ごとに定める予納郵券(額と組み合わせはまちまち)を収める必要があります。
裁判所のサイト上明らかにされている例を紹介しますと、
広島高裁の場合、申立人・相手方がそれぞれ1名の場合、1500円(500円2枚、100円1枚、50円4枚、20円6枚、10円8枚)、当事者1名増加ごとに1220円(500円2枚、100円2枚、10円2枚)追加となります。→広島高裁の予納郵券一覧表
他の高裁については、裁判所のサイト上、準再審の申立ての予納郵券の掲載を、私は見つけられませんでした。
地裁、簡裁はいちいち確認できていませんが、
大阪地裁は準再審の当事者が各1名の場合、3550円(500円2枚、110円15枚、100円5枚、50円5枚、20円5枚、10円5枚)、当事者1名増加ごとに2100円(500円2枚、110円6枚、100円2枚、50円3枚、20円3枚、10円3枚)追加という記載のある一覧表をかつて公表していましたが、現在は掲載していません。
このように、予納すべき郵券額と郵券の組み合わせは裁判所によりさまざまですので、申立て前に裁判所受付に問い合わせした方がいいと思います。
私に再審の相談をしたい方は、「再審メール相談」のページをお読みください。
再審については「再審請求の話(民事裁判)」でも説明しています。
モバイル新館の「再審請求」でも説明しています。
(2025.5.27作成、最終更新2026.9.4)
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