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短くわかる民事裁判◆
特別抗告の実情
 法令解釈上の重要な事項を含むことが理由となる上告受理申立てよりも、基本的には憲法違反が理由となる上告が認められる(認容される:原判決が破棄される)ことが稀になっているのと同様、憲法違反に理由が限定される特別抗告は、法令解釈上の重要な事項を含むことが許可条件の抗告許可申立てよりもさらに厳しいのが実情です。

 司法統計年報で過去10年の各年の決定の実績を拾うと次のようになります。

年   既済件数   原決定破棄   破棄割合(%) 
 2023   1,364         1       0.07 
 2022   1,418         0        0.00 
 2021   1,349         0        0.00 
 2020   1,255        1        0.08 
 2019   1,311        0        0.00 
 2018   1,359        0        0.00 
 2017   1,395        2        0.14 
 2016   1,291        0        0.00 
 2015   1,342        1        0.07 
 2014   1,411        1        0.07 

 10年計でも原決定破棄はわずか6件、0.04%というのは、同じ期間に判決について上告で原判決破棄が19件、0.10%というのと比較しても、絶望的と思えます。

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