◆短くわかる民事裁判◆
予納郵券:旧法適用事件
旧法適用事件について新たに訴え提起したときの法令上の規定
2026年5月21日以降は、民事訴訟について訴えの提起が電子申立てでできるようになり、それに合わせて従前の予納郵券は訴え提起手数料と一本化されて現金(ペイジー)払いとなりました。
※2026年5月21日以降に訴えの提起をするときに裁判所に納付する費用(訴え提起手数料)については、「訴え提起手数料」で説明しています。
しかし、2026年5月21日以降に提起する訴えでも、それらが適用されないもの(旧法適用事件)が、例外的に残っています。どのようなものがそれにあたるかは、「これから訴え提起するときの電子申立て(mints)と紙ベース申立ての仕分け」のページで説明しています。
旧法適用事件では、2026年5月21日以降の訴え提起の場合でも、訴え提起手数料は訴状に印紙を貼って収めなければならず(民事訴訟費用法第3条第1項、第8条第2項)、裁判所はそれ以外の訴訟費用の概算額を現金(ペイジー)で納付させ(民事訴訟費用法第12条)、郵便費用に関しては郵券で予納させることができる(民事訴訟費用法第13条)とされています。
旧法適用事件について予納郵券はどうなる?
旧法適用事件で、今後訴えを提起することになる場合、裁判所がどのような基準で予納を求めてくるかはわかりません。下記にリンクを貼っている裁判所の予納郵券等一覧表も大方削除されているとみられます。現実にそういうことを経験すること自体がかなりまれでしょうから、確認する機会がないと思います。そこで、下記には、一応、2026年5月21日以前はこうだったということを参考として当面残しておきます。
2026年5月21日以前の予納郵券の運用
東京地裁の場合、原告1人(複数でも代理人=弁護士が共通の場合は1人と扱います)で被告も1人の場合、6000円分(2024年10月以降は500円切手8枚、110円切手10枚、100円切手5枚、50円切手5枚、20円切手5枚、10円切手5枚の組み合わせです。裁判所に入っている郵便局や売店であらかじめセットして売っています)、原告・被告が1人増えるごとに2440円(500円切手4枚、110円切手4枚)追加になります。
現在は、切手ではなく現金で予納することもでき、裁判所はむしろこちらに誘導しています。現金予納額は原告1人で被告1人の場合6000円、原告・被告が増えるごとに2000円追加です。
東京地裁の郵券・現金納付の予納額の一覧表はこちら(裁判所のサイト)。
東京簡裁の場合、通常訴訟、少額訴訟とも、原告1人で被告も1人の場合、6000円分、原告・被告が1人増えるごとに2440円追加になります。現金予納額は原告1人で被告1人の場合6000円、原告・被告が増えるごとに2000円追加です。金額も内訳も東京地裁と同じです。
東京簡裁の郵券・現金納付の予納額の一覧表はこちら(裁判所のサイト)
予納を求められる郵券の金額や組み合わせは全国一律ではなくて、地方によって異なります。裁判所のサイトでも書いている裁判所と書いていない裁判所があるので全国比較とかはできませんが。
例えば大阪では、裁判所のサイトで見た限りでは、大阪地裁は原告1人で被告も1人の場合6150円分、原告・被告が1人増えるごとに2440円追加、現金予納額は原告1人で被告1人の場合6000円、原告・被告が増えるごとに2000円追加(大阪地裁の郵券・現金納付の一覧表はこちら:裁判所のサイト)、大阪簡裁は原告1人で被告も1人の場合は6750円分、原告・被告が1人増えるごとに2440円追加、現金予納額は原告1人で被告1人の場合7000円、原告・被告が増えるごとに3000円追加のようです(大阪簡裁の郵券・現金納付の一覧表はこちら:裁判所のサイト)。上の例でも、大阪簡裁では郵券での納付よりも現金納付の方が高くなっていて、現金納付の方が低額とは限りません。もっとも、使わなかった分は訴訟終了時に返還・精算されますので同じですけど。
訴え提起手数料については「裁判所に納める費用(民事裁判)」でも説明しています。
モバイル新館の「裁判所に納める費用(民事裁判)」でも説明しています。
(2024.12.31作成、最終更新2026.8.12)
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