◆短くわかる民事裁判◆
抗告不許可決定
抗告許可申立ての場合、理由書提出後は、高裁の担当部が検討し、不許可の場合は、予告なく不許可決定が送られてきます。その場合、決定の主文は「本件抗告を許可しない。申立て費用は申立人の負担とする。」、理由は「本件申立ての理由によれば、原決定について、民訴法３３７条２項所定の事項を含むとは認められない。」とか「本件抗告許可申立ての理由は、上記原決定について、民事訴訟法３３７条２項所定の最高裁判所の判例違反その他の法令解釈に関する重要事項を含むものとは認められない。」とか「許可抗告は、高等裁判所のした決定又は命令に判例と相反する判断がある場合その他の法令の解釈に関する重要な事項を含むと認められる場合に限り抗告が許可されるものである(民事訴訟法３３７条２項)。しかし、本件申立ての理由によれば、上記の抗告を許可すべき場合に当たるとは認められない。」くらいの簡単なものが多いようです。
抗告不許可決定は、私の経験上は、特別送達で送られてきます。不許可決定に対して特別抗告ができるのでその抗告期間の始期を特定するためと思います。
抗告許可申立てに対して抗告を許可しないという決定には、さらに抗告許可申立てはできませんが、これに対して特別抗告することは可能です。
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