◆短くわかる民事裁判◆
訴状の作成:電子申立ての場合
民事訴訟法は、「訴えの提起は、訴状を裁判所に提出していなければならない。」と定めています(民事訴訟法第134条第1項)。
しかし、2026年5月21日以降は、裁判所のシステム(当面 mints。開発中の TreeeS が完成した暁にはそちらに移行すると裁判所は宣言していますが)にアカウント登録して、裁判所のシステム上、必要な情報を入力し、必要なファイルを添付(アップロード)することによって訴訟提起を含む裁判所への申立てをすることができます(改正法施行後民事訴訟法第132条の10)。
一般人は、2026年5月21日以降も、電子申立てによらずに従前の方法(紙の訴状等の提出)により訴えを提起することができます。弁護士は(簡易裁判所で代理ができる認定司法書士も)、2026年5月21日以降は、電子申立てが義務づけられ、それ以外の方法(従前と同じく紙の訴状等を提出する)による訴えの提起はできません。
電子申立ては、裁判所のシステムにログインして、「新規申立てフォーム」画面にある項目(訴え提起、控訴、上告・上告受理とか、提起側、相手側など)を選択し、プルダウンメニューからの選択や記入すべき空欄への入力をして行くことで訴状が作成されるようになっています。「申立ての趣旨」(訴状では請求の趣旨)と「申立ての理由」(訴状では請求の原因)は、あらかじめ作成したpdfファイルをアップロードして添付することもできるようになっています。こうして作成した訴状に添付書類(基本的に訴訟委任状、資格証明書=法人登記簿現在事項一部証明書等)のpdfファイルをアップロードして添付し、最後に提出ボタンをクリックして提出します。
書証は申立て時には添付せず(添付できず)、裁判所がその事件を関連付けて電子メールで通知してきてから再度裁判所のシステムにログインし、「事件一覧」画面に申し立てた事件があることを確認し、その事件をクリックして、書証(書証ごとに1ファイルにすることが要請されています)と証拠説明書のファイルをアップロードすることとされています。裁判所のシステム( mints )での書証提出(試行中)のイメージは「民事裁判書類の電子提出(mints施行中)」で説明しています。
電子申立ての場合、請求の趣旨と請求の原因はその事件に応じて考えておく(あらかじめ作成しておく)必要があります(裁判所のシステムで入力途中で一時保存でき、一時保存したものは約1か月は残るそうですから、繰り返しログインしてシステム画面への入力で作成することも可能ではあります)が、他の形式的な事項は画面に沿って、あるいは裁判所のサイトで提供している案内動画を見て、選択・記入をしていけば、訴状を作成できるようになっています(簡単にできると言えるかはわかりませんけど)。
※裁判所のシステムのアカウント登録は、2026年5月21日以前は、弁護士等に対してのみ行われていて、それ以外の一般人は2026年5月21日以降、行えるようになるとアナウンスされています。
電子申立てによらない紙の訴状の作成については「訴状の作成:訴状の記載事項」とリンク先のページで説明しています。
訴えの提起については「民事裁判の始まり」でも説明しています。
モバイル新館の「訴えの提起(民事裁判の始まり)」でも説明しています。
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