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【手紙・メールでの相談について】
 私は、手紙やFAXでの相談は、原則としてお断りしていますし、電子メールでの相談も以前はお断りしていました。それは、そもそもそういった一方的な質問ではまともな相談にならないからです。
 世間では、新聞や雑誌で「法律相談」と銘打ったQ&Aスタイルの記事が蔓延していて、そのせいか、そういった単純な質問に回答するのが「法律相談」だと思っている人が少なからずいます。そういうのは、「法律豆知識」の類で、はっきり言ってそういうレベルのものなら、今どきネットで検索すれば容易に回答が得られると思います。弁護士にわざわざ聞くまでもないだろう(ましてや、相談料を払って聞くようなことではないだろう)と、私は思います。
 法律相談は、一般的な法律知識を聞くのではなく、自分が巻き込まれて困っている具体的な法的紛争について、法的にはどのようになるか(例えば裁判になったらどういう展開と結論が予想されるか)を聞き、よりよい解決方法を見いだすためのもので、少なくとも具体的なケースを前提とするものです。結論の方は結果的に抽象的な答えになるとしても、具体的なケースでの答えを探るものですから、相談の事例については相当具体的に聞き込み絞り込んでいく必要があります。
 さらに言えば、回答する側の弁護士の立場からは、ケース自体を具体的に聞いていくとともに、相談者の言い分の裏付けがどこまであるのか、本当か嘘かということだけじゃなくて相手方や第三者、端的に言えば裁判官をどの程度説得する材料があるのかとか、相手方はどうしてそういう行動に出ているのか相手方の主張は何かとか、そういうことも聞いていきながら、事案を把握し、裁判等での展開を予想していくのです。
 そういうところで弁護士が聞きたい事項と、相談者が書きたい事項は、ふつう大きく隔たっていて、手紙やメールでの相談で、弁護士が知りたいことが網羅されているということはまずあり得ません。
 もちろん、相談するときに、相談者が弁護士の知りたい事項をきちんと把握していることは必要ではありません。ある意味、それを把握できている相談者なら、回答もたぶんわかっていて相談の必要もないでしょう。しかし、面談や電話なら、それをその場で質問して聞いていくことができますが、手紙やメールではそれができません。手紙やメールに質問をしても、答えが返ってくるまでにタイムラグがあり、はっきり言って答えが返ってくる頃には、こちらはその手紙やメールの内容をきちんとは覚えていませんし、1回のやりとりですべてわかることも期待できません。手紙やメールでの相談というのは、もしきちんと対応しようとすれば、面談や電話の何倍も、あるいは何十倍も手間がかかるのです。
 時々、あちこちに送って書き加えていっているのか、異様に詳細な事案説明をした質問メールが来ることがあります。しかし、そういうメールですら、異常なまでに詳しく細かい事実関係が書かれているにもかかわらず、その事案で必要な事項がどこまで読んでも書いていない、ひょっとしたらどこかに目立たないように埋もれているのかもしれないけれども、あまりの長さと冗長な文章にとてもひと言ひと言気をつけて読む気になれないというのがほとんどです。
 そういうメールを目にする度、ますます「メールでの相談はお断り」と強く書いておきたくなります。弁護士の側から見ると、こんな長いメールを書く手間をかけるくらいなら、まずは電話してくれた方が相談する側もよほど楽なのに、と思います。

 と言いながら、PCサイトでは電子メールによる相談(有料)を始めました。手持ち資料(書類)があるときは電子ファイル化して送ってもらうことを前提にしていますので、スマホ・携帯サイトでは案内しませんが、PCサイトから利用したい方はこちら

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